多目的体育館は、県産木材を積極的に活用するという発注側の方針より屋根の小屋組みに杉集成材を採用している。架構方式は想定される競技に必要な空間を確保し、かつ木材の圧縮力を利用できる石橋のアーチ構造を手掛かりにした。アーチ端部に働くスラストを抑える為にアーチのライズを上げ、材にかかる荷重を最大限鉛直力として下部へ伝えた。主架構としては1階とキャットウォーク部分までを鉄骨のラーメン架構とし、キャットウォークと外部通路を4周に設ける平面計画とし、異なるレベルに周囲閉鎖拘束した平面トラス梁を配置し地震力及びアーチのスラスト力を負担させる構造とした。こうしてアーチの集成材の断面を2-150×450と抑え、2mスパンで連続する木構造の美しさの表現を可能とした。
建築主 | :静岡県 |
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所在地 | :静岡県浜松市北区引佐町金指 |
敷地面積 | :49662.87㎡ |
建築面積 | :953.58㎡ |
延床面積 | :802.64㎡ |
構 造 | :鉄骨造 |
階 数 | :平屋建 |
竣工年月 | :H26年12月 |
撮 影 | :中川敦玲 |
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