元々施主のご祖父様が住まわれていた住宅を木造で建て替えた。
街を見渡せる小高い丘の上、南側に広がる森という敷地の好条件を活かしつつ、既存解体後の土地形状や、がけ条例・土砂災害警戒区域・宅造規制などの諸条件に応答した計画である。
それらを読み解いた結果、外観的には北側道路に面する玄関側からは切妻の2階建てに見え、南西側からは大きな寄棟屋根が下がり、敷地の断面形状が表れ、南側庭からは平屋に見えるという特徴的な形状となった。また、樋詰まりや景観に対しての在り方を考えたとき、全体を量塊と捉え、軒を出さず、屋根材を外壁まで張り落とすデザインとした。
内部はスキップフロア構造となっており、玄関から入るとまず吹き抜けた玄関ホールからはロフトまでの各層が見え、踏板をオーク材で作った螺旋階段がそれらを繋いでいる。広い庭は南側の森の木々を借景とし、敢えてご祖父様から譲り受けた岩と紅葉のみとし、廊下からの抜けのセンターに配置した。
建築主 | :H様 |
---|---|
所在地 | :某所 |
敷地面積 | :476.39㎡ |
建築面積 | :134.41㎡ |
延床面積 | :153.98㎡ |
構 造 | :木造 |
階 数 | :2階建て |
竣工年月 | :2022年(R4年)12月 |
撮 影 | :髙橋菜生 |
竹下一級建築士事務所HOME > 作品集