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「建築士の改正」

2025.02.20NEW

先日、恒例の一級建築士の資格更新講習がありました。

 

姉歯事件を受け法改正のもと始まった講習ですが、当初は大きな講習会場に集まり、テキストの読み合わせの様なイベントで終了考査があるものの余り成果の見えない改正だったなと思っています。現在は講習も考査もリモートが可能で樂にはなりましたが未だ半信半疑です。

今回の講習内容は省エネに伴う基準法の法改正が多く、その紹介が大半を占めていました。現行の建築基準法は1950年に制定されたのですが、平成に入ると毎年のように改正があります。シックハウス規制からアスベスト対策、バリアフリー法、構造適判、そして現在は省エネ対策がメインです。

 

私が1/1建築に携わり始めてこの30年で多くの改正がありました。いずれもリアルタイムに時代を反映する改正で戸惑いながらもやりがいを感じてきました。

 

そんなことを思い出しながら講習を受けていると、今回はとても興味深い内容が組み込まれていまして「建築士法の成り立ち」のくだりは思わず聞き入ってしまいました。「一級建築士の資格は足裏の米粒」(取らないと気持ち悪いし、取っても食えない)は学生時代にもよく聞いた言葉でしたが、実務をしていく中で欧米との資格の違いをあらゆる場面で痛感していきました。我国の「建築士」の位置づけを改めて確認すると少し納得できます。建築士の倫理だとか責任だとか建前上は簡単ですが、1/1の建築するには自分の立場での様々な判断が必要で、今でも自問自答の毎日です。今後ますます多様化するであろう建築士のあり方は、まさに私たち「プロフェッショナル集団」の目指すところであり、建設業の一翼を担う存在であり続けたいと思いました。

 

そんなこんなで今回の講習は大変有意義でありましたが、一番ショックだったのは入社以来信じていた「一級建築士の第1号は田中角栄」は迷信で、角栄さんは登録が遅れて第16989号の登録とのことでした。

 

今回30年ぶりに自分の認識を改正しました。

 

巨手 寛

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