2025.01.27NEW
こんにちは、設計スタッフの穂屋下です。
昨年の10月下旬に5日間、海外研修旅行に行ってきました。
イギリスのロンドンとコッツウォルズ地方を訪問し、歴史的な名所や現代建築を見て周りました。
事前に建物の情報は簡単に調べていましたが、
規模や素材、色味、細かなディテールなどは、実際に目で見ることでより理解することができました。
また、街の雰囲気や文化の違い等写真だけでは分からなかった点の気付きが多くありました。
今回の旅行で感じたこととして建築や広場が「人の集まる場所」を意識的に創出できるということです。
現地の利用状況を見ることで人々の流れや溜まりが見えてきました。
印象に残っている事例を3つ紹介していきたいと思います。
■テートモダン
発電所であった施設を美術館にコンバージョンした事例です。
施設に入ってすぐの巨大なエントランス空間も魅力的ですが私が特に印象に残っているのは、
展示室前のロビーです。
建物の改修に際して必要となった補強柱により「場」が生まれていると感じました。
等間隔に設けられた柱に加え低い天井(照明)を掛け合わせることで静的空間を生み出しています。
■O2アリーナ
12本の柱とケーブルによって吊られた膜構造の建物です。
建物内部は、中央にアリーナがあり、その外周部にショッピングモールが
併設しているような配置となっています。
ショッピングモールの通路や店舗内には屋根を支えるための大きな支柱が
ところどころで現れてくるような状況です。
支柱に中心性を持たせるようにベンチを設けることで、
流れる空間と留まる空間の領域分けができていると感じました。
■アクアシャード
レゾンピアノが設計したザシャード内にあるレストランでテムズ川やタワーブリッジ、セントポール大聖堂などロンドン市内を一望できました。
夜景を見せるための照明計画がなされており、テーブルにスポット照明が当てられているものの、その他は照度を落としていました。
また、男子トイレは小便器の奥が全面ガラス張りとなっておりとても開放的でした。
今回の研修旅行で得た知識を、今後の設計業務で活かしていきたいと思います。
また、建築事例を見て膨らませたイメージを、今度はどのように実現するかというところまで知識を深め選択肢の幅を広げていけるよう、これからも精進します。
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