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曇天に似合う建築

2023.11.06NEW

こんにちは、設計スタッフの松原です。

 

9月の終わり頃、

長野県軽井沢町にある田崎美術館に行ってまいりました。

日本ロマンチック街道と呼ばれる大通りから外れ、

森の中に車を走らせたところでポツリとたたずんでいます。

 

この美術館は、亡くなられた田崎廣助画伯の作品が展示されており、

田崎氏は、油絵で自然(特に山)の絵を多く残されました。

 

建築の設計者は、原広司氏です。

京都駅の設計者としてよく知られているのではないでしょうか。

 

まず、道路から見えてくるのは鬱蒼とした木々の中に現れる白基調のファサードで、

中の表情が読み取れず少し怪しげな雰囲気さえありました。

田崎美術館_ファサード

 

日曜午後の訪問でしたが、

入館者は私たち以外に建築学生らしき4人組のみで、

ほとんど貸し切り状態で空間を楽しむことができました。

 

照明はあるものの、自然光の方が建築や作品の良さが引き立つということで、

この日は、天窓から差し込む柔らかい自然光だけで拝観しました。

 

内観は、ファサードの印象を引きつつも、矩形や雲形などの幾何学図形が使われ、

コンクリートの冷たさの中にも自然を連想させる温かさを感じました。

 

田崎美術館_内観1

田崎美術館_内観2

 

展示室内(絵画は隠しますが...)は、照明なしでもこの明るさで、

ぼやっとした光が壁や天井に乱反射してついぼーっと絵画を眺めてしまう心地よい空間でした。

 

田崎美術館_内観3

 

中庭に出ると、外観とは異なる表情を見せ、

回廊式の建築が中庭をぐるっと囲み、それぞれが内側に向かって開かれていました。

中庭からは、特徴的な雲形の屋根がよく見えます。

 

田崎美術館_中庭

 

改めて外に出ると、道路際に素敵なサインがちょこんと立てられていました。

 

田崎美術館_サイン1

 

今回は、田崎美術館をみなさんにご紹介しました。

ぜひ、長野県の軽井沢方面に行く機会があればこの空間を体験しに、

立ち寄ってみてください。

 

ただ、館内はほとんど空調が施されておらず寒い冬場は閉館するそうなので、

閉館期間にはご注意ください。

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