2022.12.05NEW
先日静岡県事務所協会が主催する建築系の高校生を対象にした設計コンペの表彰式へ行ってきました。
このコンペは「・・・の理想の家」と題目もかなり幅を持たせているためテーマ設定によって生徒の力量が問われてきますし、学校の先生の指導方針も分かれてきますのでそれを気に留めながら展示していた25作品を見てきましたところ、最優秀賞に選ばれた天竜高校の生徒の作品は吉田兼好の文章をフィルターにして建築の各要素を再配置する手法で住宅を作り上げており着想のセンスの良さにはまさに脱帽でした。
私も大学時代にアイデアコンペに応募した経験があり、その時はプレゼンの良し悪し以前に着想点がその時代に合致し共感を得られるかどうかを常に考えておりましたので、その様な意味でもこの最優秀賞の作品はとても好感が持てました。
この時代への正当性や共感を得られることは実際に建築を設計する上でも大事な感覚で、これを失ってしまうと何となく独りよがりで不格好な建築になってしまいがちですので、高校生たちの作品から改めて考えさせられた一日でした。
竹下昌臣
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