設計スタッフの雨宮です。
現在、工事監理をしている物件が特殊な建物なので紹介したいと思います。
何が特殊かといいますと、製材を使った立体トラス構造になっている点です。
3mほどのRC壁の上に木造の立体トラスが乗っている建物になっています。
この施設は機能訓練棟という屋内運動施設で、磐田学園という特別支援学校に併設されている生活支援施設の一部です。
磐田学園の建て替え事業は2019年10月から始まり、現在は2期工事の真っ只中で竣工は来年の1月末を予定しています。そんな長丁場な事業の中でも機能訓練棟は目玉となる建物なので、細かいところにも気を配りつつ監理をしています。
9月には機能訓練棟の木造立体トラスの建方工事が行われ、工程は3週間程度で終わり思っていたよりも早く、複雑な構造で部材も無数にある中で、これだけ短期間で精密に木材を組んでいく職人さんたちの仕事に驚きました。この施工業者さんは全国各地で複雑な木造の建物を施工をされているようで実績の中には隈研吾さんのSunny Hills 南青山もありこの技術力に納得しました。
この施工業者さんの加工場は岐阜にあり、木軸部材の検査のために訪れました。木軸部材は柱や梁ごと加工場で組まれて現場まで運ばれます。120角の木材でも組まれると梁成1mくらいの立体トラス梁となり中々の迫力があり、最近は大断面の集成材よりも製材を使った構造が増えているというのも分かるような気がしました。
木軸建方も終わると現場も大詰めですが、無事に良い建物を引き渡すことができるように気を引き締めていきたいと思います。
自分は設計段階では入社しておらず設計は出来ていないので、こういった建物を設計する機会があればいいなとも思いました。