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ふと本福寺水御堂を思い出して

2021.12.20NEW

若かりし頃は月刊誌「新建築」を見て読んで、訪れてみたい作品をピックアップしては楽しんでいました。そして実際に何件か現物の建物を見に出かけていました。

尋ねた建築の中では安藤忠雄作品が多々あります。その安藤忠雄設計の中で、最高に感激した作品は「真言宗本福寺水御堂」です。淡路島夢舞台の百段苑を散策し、ホテルに一泊して、RC打ち放し建築を堪能した翌日、「真言宗本福寺水御堂」を訪れました。

そこでもRC打ち放しの壁に迎えられて、その肌さわりを感じながら蓮池にたどり着きました。蓮池中央の切り込みに入り、切込み階段をゆっくりと下ります。そこまでは安藤作品特有のRC打ち放しばかりで、あまり特別な感慨は起こらなかったのですが、いざ木造の本堂内陣に入り込んだ時の受ける印象はとても強烈でした。朱色の内陣の背後からまばゆい光が全体に広がり、内陣全体が朱に染められているようでした。御本尊様がとても

神々しく(仏さまに神々しいなんて変ですが)感じられ、朱の光を放射しているようでした。その劇的な変化は実際に体験してみなければ、写真ではとても想像できないことです。

とても貴重な経験でした。

 昔、尋ねた建築作品が、しばしば思い出されて当時の月刊誌「新建築」を開いているこの頃です。

さて、コロナ禍も落ち着いてきました。そろそろ、建築を鑑賞しつつ楽しい旅に出よう~っと!!!

 

                                アラシックスの男 

                                      岡田

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