2021.05.07NEW
こんにちは。設計スタッフの内藤です。
先日、旭山動物園慣習の「幸せな動物園」という本を読みました。
動物の能力、習性、行動を発揮できる環境をつくろうという思想のもと、
動物園がかたちづくられていく過程やエピソードがスケッチと共に綴られています。
動物たちの生き生きとした姿をお客さんに見せるために、演出の工夫や、発想の転換で動物たちの魅力を引き出す空間づくり。
例えば、ホッキョクグマ館では飼育場に観察用のガラスドームを設置し、訪れる人々がアザラシ目線でホッキョクグマを見る。
ホッキョクグマにとってその人々は獲物に見え、獲物を狙う本能が満たされる。お客さんは肉食動物としての動物を感じられる。
他にも、動物が自分で行動を選べる空間づくりなど、様々なアイディアや仕掛けが散りばめられています。
夢の動物園を描きつつも、限られた予算の中でつくりあげていくための、取捨選択や葛藤があり、
動物園を『ものづくり』の視点から考えるきかっけとなる一冊でした。
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