2018.12.03NEW
研修で4泊6日のイタリアの旅に行ってきました。
色々な国を訪問しましたが、ベネツィアには本当にショックを受けました。
何と車社会とは無縁の世界です。世界遺産となる建物群の他は細い路地とアーチ型の橋と運河(水路)のみの空間です。
車社会にどっぷりと漬る生活をしている身には、ひたすら歩くか船に乗るしか移動手段は無いのですから、
新鮮な驚きと共に車社会には無い楽しさをプレゼントされました。
しかしながら巾2mにも満たない細い路地は薄暗く犯罪に遭遇する恐ろしさがありますし、満潮になると広場が
海水であふれ、仮設桟橋でしか横断出来ないサンマルコ広場や柵の無い水路沿いの細い石畳み路地空間などは、
小さな子供や老人などには危険で優しさの感じられない厳しさがあります。
唯々唖然とした2日間でした。
その中で、安藤忠雄さんが設計された「プンタ・デラ・ドガーナ」(現代美術館)の実物を見学しました。
歴史的建造物「海の税関」を全面改修したもので、外観はほとんど変えずに内部にコンクリートの箱を挿入した建築です。
海上の船からコンクリート打設したものの、ひび割れなどは全く無く、安藤建築の真骨頂と思われました。
そして、一部のフロアには私達がほとんど設計の床仕上げに使われなくなったテラゾーブロックがあり、懐しささえ覚えました。
安藤さん独特の左官職人による手作業の見事な仕上げでした。見応えのある一時であり、至福の余韻が残りました。
それにしても、12時間30分の旅は本当に長かったです!
岡田
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