2018.07.23NEW
夜、仕事を終えて自転車で帰宅していた時、
10mほど先の歩道で、黒い何かがむくむくと
動いていているのに気づきました。
スピードを落とすと、それは猫。
親猫と、小さな子猫。散歩をしていたのかもしれません。
彼らも私に気付いて、親猫はこちらを見ていました。
遠巻きに通り過ぎようと3m程の距離になったとき、
彼らにとってのセキュリティラインを越えてしまったようです。
突然、親猫は子猫の首根っこをひっつかみ、いやひっくわえたかと思うと、
あろうことか、車道へと飛び出したのです。
片道2車線はそれなりに距離があります。
そこへ丁度信号が青になりました。
車達が近づいてきます。
車は、猫に気付くか。
気づいたとして、下手に避ければ、車同士の事故になる。
「危ない」と口走った時、
車達は慎重にスピードを落として、ゆっくりと通り過ぎていきました。
車たちが通りすぎた後、中央分離帯の植栽の中をじっと見ると、
黒いものがもこもこと動いていました。
どうやら怪我をせずに渡りおおせたようでした。
殆ど音もない、暗闇の中の一瞬の出来事。
けれどもいろいろな生命たちの意思が交錯した一瞬でした。
(宇都宮)
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