2016.05.30NEW
5月も末になりまして、湿り気を含んだ空気を感じる季節になりました。
梅雨の足音も、もうすぐそこまで来ていますが、体調を崩さずに夏を迎えたいものです。
先日、NHKスペシャル「天使か悪魔か」羽生善治 人工知能を探る のタイトルを見て、単語の組み合わせに興味を持ち、視聴してみました。
羽生善治といえば、言わずも知れた将棋界の天才。中学生でプロ棋士になり史上初タイトル7冠制覇を成し遂げている絶対王者と、韓国囲碁世界王者を完敗させ囲碁界を震撼させた人工知能囲碁ソフトの組み合わせがどんな内容の展開になるのか非常に興味深かったのですが、思った以上に深い内容で考えさせられる番組でした。
この番組の語りが羽生?というよりも、羽生が人工知能に非常に興味を持っていて自ら取材している事が感じ取れる番組構成。囲碁王者の語った「今まで見たことのない素晴らしい手に完敗しました。」に魅せられている勝負師の側面も感じ取れます。
これを見進めるうちに、今までの人工知能の私的概念が覆ったというか、映画のSFに近い世界観という事で片付けられないくらい、自身の生活に後一歩のところまで来ていることに気付かされ、驚きの反面恐怖も同時に感じてきた次第です。
人工知能の世界、特に今回の主人公ディープラーニングというソフトが、囲碁のゲームに勝つ!という1つの条件だけを入力する事で、自ら何回、何千回もの失敗を蓄積し学んでいく事で、人間以上の発想を持ち具現化出来ることを証明しています。
尚且つ、この人工知能の処理条件は無限で、一言の命令で忠実にその答を求め続けていく事が出来る汎用性に驚きを感じます。
人工知能の問題は、タイトル「天使か悪魔か」から分かるように、うまく機能すれば天使となるが、一歩間違えば・・・と、なる事だということも。
現在、カメラの画像解析技術や自動車の自動運転等、コンピューターが考え連携して解析して実行していく技術が進んでいます。このことで、生活が便利になる事はそう先の未来ではなく、そのような技術を運用する倫理がこれから最も重要であることに恐怖を感じえずにはいられないことも実感します。
子供の頃TVで見た、バビルⅡ世の世界がそこまで来ていると思うとビックリしますが、バビルⅡ世を出してしまう自分にもビックリしています。
夏目でした。
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