2014.05.26NEW
こんにちは 設計スタッフの杉本です。
今年のGW、みなさんどうお過ごしになられたでしょうか?
浜松祭りに参加されたり、実家に帰省されたり、海外でバカンスを楽しんだり...
思い思いに休日を満喫されたのではないかと思います。
私のGWは、少し遠出をしまして御殿場に行ってきました。
目的は、第56-57代内閣総理大臣 岸信介さんの別荘「東山旧岸邸」へ訪れることでした。
岸さんといえば、孫にあたるのが、現内観総理大臣 安倍晋三さんですよね。
おそらく、2人はここでよく休日を満喫されていたのでしょう。
建物の設計者は、近代数寄屋建築の中心人物、吉田五十八さんです。
彼の建築的特徴ともいえる、工業生産材料の使用、各部屋の障子の荒組、
和室の欄間の吹抜けなど...伝統ながらもモダンさをうまく取りいれた要素が随所に見られました。
建物は、竹林に覆われた細い道を進み、老舗和菓子屋のとらや工房をさらに抜けた先に建っていました。
そこには、首相の過ごしていた日常とは対照的ともいえるゆったりとした時間の流れを感じました。
中をぐるりと回りますと、居間には、ひとつだけ特別そうに置かれた椅子に目がいきました。
それだけが庭に向けて置かれており、何かなと思い訪ねてみますと、それは首相が愛用し続けた椅子だそうです。
座ってると、とてもふかふかとしていて自然と体に馴染むような座り心地でした。
何よりも座ってみた眺めが、こちら↓
絵に描かれたかのような美しい風景がそにはありました。
座っていると虫の鳴き声や、木陰のゆらぎ、そっと髪をなでるようなそよ風を感じ
どれもがここに座った人のための演出かのように思え、感動を覚えました。
当時、彼はここで何を感じ、何を考えていたのかと思いを馳せながら
すやすやとうたた寝をしていた休日でした。
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