2014.04.21NEW
先週は建築建材研究会の研修旅行でリスボンへ行ってきました。
ポルトガルは15世紀末~17世紀にかけて海洋国家として大発展した国で記念碑や世界遺産もその時代にまつわるものが多く、公共空間の壁や天井には帆船の帆だったり縄のモチーフが使われていました。
発見のモニュメント
リスボンでは世界遺産や史跡を見て回りましたが、ポルトガルで有名な建築家といえばやはりアルヴァロシザです。
リスボンにはあまりシザの作品は多くないですが、彼の代表作の一つでもありますリスボン万博98のポルトガル館がありましたので早速見に行きました。
テントを掛けたよう屋根は厚さ200のコンクリートでできていますが布のような柔らかい印象を与えるだけでなく、圧倒的な存在感のある65m×58mの空飛ぶ絨毯のようなコンクリート屋根は言葉に表現できないほどの迫力がありしばし佇んでおりました。
このパビリオンは万博が終了した後も使用されており、私達が訪れた日は恐竜展が催され多くの人で賑わっていました。エキスポが終わってもこの様に市民に愛される建築は本当にいいものですね。
ポルトガル館
ポルトガル館は川沿い(正確には湾)の新市街地に建てられており、その市街地の駅はスペインの建築家・構造家のサンティアゴ・カラトラバの作品でした。
オリエンテ駅
またポルトガル館の近くにはリスボンンの建築家カリーリョ・ダ・グラサによる海の知識館もありモダニズム的な端正なデザインはとても好感が持てました。
海の知識館
さて、リスボンを案内して下さったガイドさんはリスボンの「スリは芸術品ですからみなさんくれぐれも気をつけて下さいね」と再三仰っておりましたが、自由時間に2人で一緒に散策していた方も財布がなくなってしまいました。
どこでやられたのか記憶をたどって検証しましたが、恐らくかばん屋に入る時に被害者の知人と私の間にすっと割り込んできた旅行者らしき恰好をした2人組の女性だろうと結論付けました。
ほんの2、3秒の出来事でしょうが、私の目の前で知人の背にある鞄のチャックを開け財布を盗ったと思われます。2人とも全く気付きませんでしたが、被害者の名誉のために申し上げますと、まさに芸術品の神業、ファンタジスタです。
皆さんもリスボンへ行かれる時には芸術を堪能しすぎないようお気を付け下さい。
竹下昌臣
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