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製粉(その1)

2014.01.20NEW

前回に紹介させていただいた足利一茶庵 片倉氏によれば、そばのうまさを決めるものは、

原料の粉、そば打ちの技術、そして客の好みをつかむ感覚である。

第一にそばを打つ以上そば粉の性質を経験と科学との両面からとらえる必要があると言っています。

同じそばであっても御前そば(更科のそば)、田舎そば(馬方そば)など時代により地方によっての

名称は異なるが白いそばから黒いそばまで味わいも香りも違うものがあります。これは製粉(玄そば・・・

いわゆるそばの実からそば粉にする)の仕方、製粉を行う段階によってそこに集められているそばの

成分に違いが出てくるからだそうです。

昔ながらの製粉の順序によって分けられた粉であれば、その特色と成分のおよそは区別することが

できる。しかし、現在においては自家製粉を行っている店はほとんどなく、多くは製粉業者から

買い入れているのが現状です。

製粉業者によっては粉の銘柄も多様で、銘柄をもって粉の特色、成分をいいあてる事は非常に難しい

事となっているそうです。

その反面、昔ながらの製法品質を守ろうとするとどうしても自家製粉が必要となり各自で色々と

工夫、研究を行っていく事になります。

製粉業者から買う場合よりも、多分"そば"の値段にも影響がある様で、多くの店では先程の話に

戻りますが、製粉業者から買う店がほとんどっていう状態だそうです。

ただし前回紹介した一茶庵系の店や味にこだわりを持っている店ではいまだ自家製粉にこだわりを

持ち続けているそうです。

 

村田

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